コラム

低血糖

歯ぎしり・食いしばりと頭痛

無意識に歯を食いしばってしまう、朝起きたら顎が痛いなど、歯ぎしり・食いしばりのみられる方が多くいらっしゃいます。 歯ぎしりや食いしばりは成人の頭痛との関連が指摘され(a)、 特に夜間に起こるものは朝方の頭痛との関連が報告されています(b)。3歳から6歳の小さなお子さんでも夜間の歯ぎしりは3.25倍の頭痛のリスクになると報告されています(c)。 頭痛などがなくても歯ぎしり・食いしばりは歯の損傷やグラつき、知覚過敏、顎関節症の併発にもつながります。 これらの歯ぎしり・食いしばりの主な原因はストレスであると言われています。しかし、夜間就寝中にストレスは感じていない…

片頭痛の予防としての食事療法

食事療法の臨床研究 東海大学病院の下田先生が片頭痛の予防として132名の片頭痛の患者さんに糖質調整(制限や食べる順番)の食事療法を行った臨床研究を発表されています。 半年間以上、食事療法が継続できた29名で28名が片頭痛の発作回数が減少し同時にほぼ全例で体重とBMIの低下がみられていました。 肥満においては最近話題となっている脳過敏要因となる炎症生物質であるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が増加していると言われており、肥満の改善によりCGRPが減少した可能性も考えられます。 また、糖質摂取の調整をすることにより血糖の乱高下、低血糖が緩和されることにより過度な…

低血糖症と不眠、不安感、物忘れ

低血糖と不眠の関係性 不眠で悩んでいる人は多く、睡眠導入剤を服用している人も多いと思います。 入眠できない、中途覚醒があるなどの要因として低血糖が関与しているがあります。 低血糖では血糖維持のため自律神経の緊張をきたしている状態です。 食後3~5時間はほとんどの人が就寝する時間帯ではないでしょうか? 食後の血糖は4、5時間後に低血糖をきたす傾向にあります。そのため自律神経の緊張が助長され入眠できない状態となります。 この食事の影響による不眠が非常に多くみられると実感しています。 日頃食べている食事について見直すことが不眠改善、睡眠導入剤の減薬にも…

低血糖症とだるさ/眠気

低血糖症とだるさの関係 糖(グルコース)は私たちの活動のみなもと、第一のエネルギー源です。 私たちの体調の維持の基本はこのエネルギーがしっかりと維持できていることです。 血糖値は食後1時間ほどでピークに達し、3時間以降は空腹時のレベルに戻るのが理想とされています。 しかし、人によっては食後に高くなり過ぎて、その反動で低血糖をきたしたり、食後すぐから不安定になったりなど私たちの食後の血糖値は理想的に安定していることが少ないのです。 これがだるさの要因である可能性があります。 食事の内容と時間を見直してみましょう なかなかだるさがとれ…

低血糖症と頭痛、首こり

慢性頭痛の方の要因として首こりをあげています。首こりに関わる大きな要因として低血糖症がみられます。 低血糖は食後に伴い繰り返し起こっている可能性があるのです。 糖尿病の検査では空腹の状態で75gのブドウ糖を服用して糖負荷試験は2時間の検査で評価されますが、5時間まで延ばすことでその後の血糖値の変動がとらえられます。 実はこの3時間以降が非常に重要です。 典型的な例を挙げます。 反応型低血糖症(みぞぐちクリニックにて実施) 反応型の低血糖症では4、5時間後に血糖の低下に伴って頭痛がみられます。 乱高下型低血糖症(…

低血糖と低血糖症

低血糖 『低血糖』は一般的に治療が必要とされる血糖値が50mg/dlを下まわるような状態をさします。 インスリノーマというインスリン分泌腫瘍の存在や糖尿病の患者さんが血糖降下剤の服用やインスリン注射の使用などの合併症などでみられます。 低血糖症 一方の『低血糖症』とは食後の高血糖やのちの急激な血糖降下または変動、低血糖に伴った様々な自覚症状が出現する状態を指します。 実は私を含めた多くの人が食後の血糖は不安定で(食べるものに影響あり)食後3−5時間くらいで食前よりも血糖が低下してしまっているのです。 食事と血糖値の関係 随時血糖検査 こ…