鉄欠乏と自律神経
酸素不足
鉄欠乏による貧血では慢性的にさまざまな組織へ酸素の供給が不足している状態となっています。
特に筋肉で酸素不足が起こると、糖を代謝して得られるはずの十分なエネルギーを生成することができず、エネルギー不足となります。
これが首の筋肉の疲労、過剰な緊張をもたらします。
交感神経の刺激
次いで、その酸素不足を補うために交感神経の刺激により心拍数が増加、相対的に血液の循環量を増やすことで酸素の供給を維持しようとします。
鉄欠乏があると、血中や尿中にアドレナリンやノルアドレナリンが増加することがわかっていますが、これは交感神経が優位となっている状態であることを示しています。
アドレナリンやノルアドレナリンは、末梢神経の収縮や血行障害をもたらします。
これもまた首の筋肉の緊張を引き起こしてしまうのです。
このように、鉄欠乏は様々なかたちで自律神経に影響を及ぼし、首の筋肉の緊張を高め、頭痛を引き起こす要因となっているのです。