低血糖と低血糖症
低血糖
『低血糖』は一般的に治療が必要とされる血糖値が50mg/dlを下まわるような状態をさします。
インスリノーマというインスリン分泌腫瘍の存在や糖尿病の患者さんが血糖降下剤の服用やインスリン注射の使用などの合併症などでみられます。
低血糖症
一方の『低血糖症』とは食後の高血糖やのちの急激な血糖降下または変動、低血糖に伴った様々な自覚症状が出現する状態を指します。
実は私を含めた多くの人が食後の血糖は不安定で(食べるものに影響あり)食後3−5時間くらいで食前よりも血糖が低下してしまっているのです。
食事と血糖値の関係
随時血糖検査
ここで以前の私自身のデータですが、随時血糖測定の結果をご紹介します。
約2日半お腹に血糖測定器をつけ食事による血糖変動を調べました。あえていろいろなものを食べています。
通常、食後は血糖値のピークは1時間で140mg/dlを超えない程度であり、3時間以降は食事前(空腹時)の血糖値に戻るのが理想的と言われます。
最初の食事でカレーライスを食べていますが、食後の血糖上昇がさほど問題無いようなのですが、その日の夜間の睡眠中は血糖値は60mg/dlを切っています。
またそれ以後の炭水化物を摂った後の血糖値の上昇は大きく、その後は睡眠時の血糖は下がっています。
反対におかずのみ摂った後の血糖上昇はみられません。
このように食事の炭水化物(糖質)の量、摂るタイミングによって血糖の変動が大きくなります。
このようなことは皆さんにも起こっている可能性があるのです。
低血糖の症状
脳にとっての主要なエネルギー源はブドウ糖(グルコース)です。身体全体の約20%の糖が脳で必要となります。
十分な糖の供給がない場合(低血糖)では脳機能低下による眠気、怠さ、集中力低下、めまいなどの症状が出現します。
日中でもこれらの症状がみられる場合は、血糖の変動による脳のエネルギー供給が不安定である可能性があります。